どうも、大山です。
「SESはやめとけって本当?」
「SES企業に内定をもらったけど、このまま入社して大丈夫?」
「客先常駐で働き続けても将来性はある?」
IT業界への就職や転職を考えている人なら、一度はこのように悩むと思います。
ネット上でも「SESはやめとけ」「SESはやばい」「SESはブラック」といった言葉をよく見かけます。
結論から言うと、SESは全員におすすめできる働き方ではありません。
ただし、SESそのものが絶対に悪いとも思っていません。
私自身、ネットワークエンジニアとして運用・設計・構築、派遣、フリーランス、通信キャリア、外資系ベンダー、ITコンサルタントなど、いろいろな働き方を経験してきました。
その経験から感じるのは、SESをゴールにするときつい。でも、次のキャリアへ進むための通過点として使うなら十分アリということです。
この記事では、
- SESはやめとけと言われる理由
- SESで成長できない人の特徴
- 逆にSESで成長できる人
- SESから年収を上げる方法
- 私自身のキャリア経験から感じた本音
を実体験ベースで解説します。
この記事の結論
- SESは案件次第で当たり外れが大きい
- 何も考えずに長くいると市場価値が上がりにくい
- 運用・監視だけで止まると年収は伸びにくい
- 設計・構築・顧客折衝・PMへ進めばキャリアアップできる
- SESを通過点として使うなら十分アリ
Contents
結論:SESは全員におすすめできる働き方ではない
まず最初に、はっきり言います。
SESは、何も考えずに入るとかなりきついです。
特に、
- 案件を自分で選べない
- 客先常駐が合わない
- 単純作業ばかりになる
- 年収が上がりにくい
- 帰属意識が薄くなる
- 将来のキャリアが見えにくい
このあたりにハマると、かなりしんどくなります。
一方で、SESでも良い案件に入れれば、
- 大規模案件に関われる
- 運用から構築へ進める
- 顧客折衝を経験できる
- 設計やPMに近い経験ができる
- 次の転職やフリーランスにつながる
というメリットもあります。
つまり、SESは「絶対にやめとけ」ではありません。
大事なのは、SESに入ることではなく、SESで何を経験して、次にどう動くかです。
SESはやめとけと言われる7つの理由
1. 案件ガチャの影響が大きい
SESがやめとけと言われる一番大きな理由は、案件ガチャです。
同じSES企業に入っても、配属される現場によって経験できることが大きく変わります。
例えば、良い案件なら、
- ネットワーク設計
- 構築作業
- 顧客折衝
- プロジェクト管理
- クラウドやセキュリティ
などに関われることがあります。
一方で、きつい案件だと、
- 監視だけ
- 手順書通りの作業だけ
- 電話番だけ
- エクセル更新だけ
- 障害一次受付だけ
のような現場もあります。
もちろん、運用監視や一次対応も大事な仕事です。
ただ、それだけを何年も続けていると、設計・構築・上流工程の経験が積めず、キャリアが伸びにくくなります。
SESがきついというより、成長できない案件に長く居続けることがきついのです。
2. 客先常駐が合わない人にはつらい
SESでは、基本的に客先常駐になることが多いです。
客先常駐では、自社ではなく顧客先のオフィスで働きます。
これが合う人もいますが、合わない人にはかなりストレスになります。
例えば、
- 自社の人が近くにいない
- 評価者が誰なのか分かりにくい
- 現場の人間関係に気を使う
- 自社への帰属意識が薄くなる
- 相談相手が少ない
といった悩みが出やすいです。
特に若手のうちは、分からないことが多い状態で客先に出されることもあります。
その場合、現場で放置されるとかなりつらいです。
「自分は何のためにこの会社にいるのか」
「誰に評価されているのか」
「このまま成長できるのか」
こうした不安が出やすいのが、客先常駐の難しいところです。
関連記事:
SESはやばい?現役エンジニアが感じた本音
3. 給料が上がりにくいことがある
SESは、会社によっては給料が上がりにくいです。
理由はシンプルで、SESのビジネスモデルは「エンジニアの単価」と「本人の給与」の差額で利益を出す構造だからです。
もちろん、すべてのSES企業が悪いわけではありません。
単価を開示してくれる会社や、還元率が高い会社もあります。
ただ、一般的には、
- 自分の単価が分からない
- 単価が上がっても給料に反映されにくい
- 評価制度が不透明
- 現場で頑張っても自社評価に反映されにくい
といったケースがあります。
私自身も、キャリアの中で「働き方を変えるだけで年収が大きく変わる」という経験をしています。
正社員時代は約450万〜500万円ほどでしたが、派遣エンジニアとしてプリセールス寄りの案件に入ったことで、年収は約600万円まで上がりました。
その後、フリーランスでは年収900万円台、PM案件では1,000万円を超えるようになりました。
つまり、同じエンジニアでも、働き方と案件の選び方で年収は大きく変わるということです。
関連記事:
派遣エンジニアで年収450万から600万に上がった話
4. スキルが偏りやすい
SESでは、配属された案件によってスキルが偏ることがあります。
例えば、ネットワークエンジニアとして入ったのに、
- 監視画面を見るだけ
- 障害チケットを起票するだけ
- 定型作業だけ
- 資料修正だけ
という状態が続くこともあります。
もちろん最初はそれでも良いです。
未経験や若手であれば、まずは現場に慣れることも大切です。
ただ、2年、3年、5年と同じような作業だけを続けると、市場価値が上がりにくくなります。
ネットワークエンジニアとして年収を上げるには、
- 運用
- 構築
- 設計
- 顧客折衝
- PM
- プリセールス
のように、少しずつ経験領域を広げる必要があります。
運用だけで止まるときついですが、運用を土台にして設計・構築へ進めば、かなり強いキャリアになります。
5. 自社への帰属意識が薄くなりやすい
SESでは、毎日働く場所が顧客先になります。
そのため、自社のメンバーと会う機会が少なくなることがあります。
結果として、
- 自社に所属している感覚が薄い
- 評価されている実感がない
- 相談しづらい
- 会社への愛着が湧きにくい
という状態になりやすいです。
特に、現場で問題が起きたときに自社が守ってくれないと、かなり不信感が出ます。
良いSES企業は、営業担当や上司が定期的にフォローしてくれます。
逆に、放置される会社はかなり危険です。
SES企業を選ぶなら、案件内容だけでなく、配属後のフォロー体制も必ず確認した方が良いです。
6. 待機リスクがある
SESでは、案件が終了したあとに次の案件が決まらない「待機」が発生することがあります。
会社によっては待機中も給与が出ますが、精神的にはかなり不安です。
特に、
- 次の案件が決まらない
- スキルシートが弱い
- 希望条件と合う案件が少ない
- 年齢が上がってくる
と、待機リスクは高くなります。
待機そのものが悪いわけではありません。
ただ、待機期間が長くなると「自分の市場価値は大丈夫か」と不安になります。
そのため、SESで働くなら、常に次の案件でも通用するスキルを意識しておく必要があります。
7. 将来のキャリアが見えにくい
SESで一番大きな不安は、将来のキャリアが見えにくいことです。
特に、若手のうちは目の前の案件で精一杯になりがちです。
しかし、何も考えずに働いていると、
- 5年後も同じような案件
- 年収がほとんど変わらない
- 設計経験がない
- マネジメント経験がない
- フリーランスにも転職にも踏み出せない
という状態になる可能性があります。
だからこそ、SESで働くなら「この案件で何を得るのか」を考えることが大切です。
SESはゴールではありません。
あくまで、次のキャリアへ進むための通過点として考えるべきです。
それでもSESで成長できる人
ここまでSESのきつい部分を書いてきましたが、SESで成長できる人もいます。
むしろ、使い方次第ではSESはキャリアアップのきっかけになります。
案件で得られる経験を意識できる人
SESで成長できる人は、目の前の作業をただこなすだけではありません。
「この案件で何を経験できるのか」を考えています。
- 障害対応力を身につける
- 構築作業に関わる
- 設計書を読めるようにする
- 顧客との会話を経験する
- PMやリーダーの動きを見る
このように、同じ案件でも学び方で差が出ます。
現場経験を職務経歴書に変換できる人
SESで大事なのは、経験をただ経験で終わらせないことです。
例えば「運用監視をしていました」だけでは弱いです。
しかし、
- どんな機器を扱ったのか
- どんな障害を対応したのか
- どのように切り分けたのか
- どんな改善をしたのか
- 誰と調整したのか
まで言語化できると、職務経歴書の見え方が変わります。
SESで伸びる人は、現場経験を「次の案件で評価される実績」に変換できます。
次のキャリアを考えて動ける人
SESで成長できる人は、ずっと同じ場所にいる前提で考えていません。
例えば、
- 運用から構築へ進む
- 構築から設計へ進む
- 設計からPMへ進む
- 顧客折衝を経験する
- フリーランス案件を狙う
というように、次のステップを意識しています。
SESを「終着点」ではなく「踏み台」として使える人は、キャリアを伸ばしやすいです。
SESが向いていない人
一方で、SESが向いていない人もいます。
環境変化が苦手な人
SESは現場が変わることがあります。
そのたびに、
- 人間関係
- 業務内容
- ルール
- 通勤場所
- 働き方
が変わります。
同じ環境で長く安定して働きたい人には、SESはストレスが大きいかもしれません。
指示待ちになりやすい人
SESでは、自分から動かないと成長機会を逃しやすいです。
現場によっては、積極的に聞かないと新しい仕事を任せてもらえないこともあります。
そのため、完全に指示待ちの人は、同じ作業ばかりになりやすいです。
会社にキャリアを全部任せたい人
SESでは、会社が完璧なキャリアプランを用意してくれるとは限りません。
もちろん、教育やフォローがしっかりした会社もあります。
ただ、最終的には自分で、
- どんなスキルを身につけるか
- どんな案件に行きたいか
- どんな働き方をしたいか
- いつ転職するか
を考える必要があります。
キャリアを会社任せにしたい人には、SESは合わない可能性があります。
私がSESをどう考えているか
私自身は、SESという働き方を完全に否定していません。
なぜなら、私自身もキャリアの中で、現場常駐や派遣、フリーランス、正社員、ITコンサルなど、さまざまな働き方を経験してきたからです。
新卒では食品メーカー系のIT企業で、ネットワーク運用・設計・構築を経験しました。
その後、派遣エンジニアとして働き、年収は約450万〜500万円から約600万円まで上がりました。
さらにフリーランスとして独立し、年収900万円台まで上がりました。
その後、通信キャリアで正社員として働き、外資系ネットワークベンダーも経験しました。
そして現在は、ITコンサルタントとしてプロジェクト支援に携わっています。
私のキャリア推移
- 食品メーカー系IT企業:ネットワーク運用・設計・構築
- 派遣エンジニア:プリセールス・提案支援
- フリーランス:インフラ案件
- 通信キャリア:法人向けSE・PM
- 外資系ベンダー:プリセールス・PoC支援
- 現在:ITコンサルタント
この経験から思うのは、働き方そのものよりも、その働き方で何を得るかが大事だということです。
SESでも、設計・構築・顧客折衝・PMに近い経験ができるなら、十分キャリアにつながります。
逆に、大手企業にいても、何年も成長しない仕事を続けていれば市場価値は上がりません。
だから、私は「SESだからダメ」とは思いません。
ただし、SESに居続けるだけで自然に年収が上がるとは思わない方がいいです。
SESから年収を上げるにはどうすればいいか
SESから年収を上げたいなら、まずは経験領域を広げることが重要です。
運用から構築へ進む
最初は運用や監視でも問題ありません。
ただし、そこから構築経験を積めるかが大事です。
例えば、
- Config変更
- 機器交換
- 拠点追加
- 検証環境の構築
- 設定投入
などに関われると、次の案件で評価されやすくなります。
構築から設計へ進む
構築を経験したら、次は設計です。
設計経験があると、ネットワークエンジニアとしての市場価値はかなり上がります。
- 基本設計
- 詳細設計
- 移行設計
- 試験設計
- 運用設計
このあたりの経験は、年収アップに直結しやすいです。
顧客折衝やPM経験を積む
さらに年収を上げたいなら、技術だけでなく顧客折衝やPM経験も重要です。
私自身も、年収が大きく上がったのは、単純な技術作業だけでなく、
- 要件整理
- 顧客提案
- ベンダー調整
- 課題管理
- プロジェクト推進
に関わるようになってからです。
ネットワークエンジニアでも、PMやプリセールス、ITコンサル寄りの経験を積むことで、年収1,000万円以上を狙えるようになります。
関連記事:
ネットワークエンジニアが年収1000万円を超えるまでにやったこと
SESを続けるべきか迷ったら確認すること
もし今、SESを続けるべきか迷っているなら、次の点を確認してみてください。
- 今の案件で新しい経験が積めているか
- 設計・構築に近づいているか
- 年収が上がる見込みがあるか
- 自社がキャリア相談に乗ってくれるか
- 次の案件で何を経験できるか
- 職務経歴書に書ける実績が増えているか
これらにほとんど当てはまらないなら、環境を変えるタイミングかもしれません。
逆に、今のSES案件でしっかり経験が積めているなら、焦って辞める必要はありません。
大事なのは、今の環境が「次のキャリアにつながっているか」です。
SESから抜け出す選択肢
SESがきついと感じたとき、選択肢は一つではありません。
派遣エンジニアとして単価を上げる
私自身、年収が大きく変わったきっかけの一つが派遣エンジニアでした。
正社員時代は約450万〜500万円ほどでしたが、派遣エンジニアとして上流寄りの案件に入ったことで、年収は約600万円まで上がりました。
いきなりフリーランスが不安な人は、派遣で経験を広げるのも現実的な選択肢です。
関連記事:
派遣エンジニアで年収450万から600万に上がった話
フリーランスを目指す
設計・構築・PM・顧客折衝の経験があるなら、フリーランスも選択肢になります。
もちろん、フリーランスは楽ではありません。
ただ、スキルと経験がある人にとっては、年収を大きく上げる手段になります。
私自身も、フリーランスとして年収900万円台、その後PM案件で1,000万円超まで到達しました。
関連記事:
フリーランスのネットワークエンジニアはきつい?実体験で解説
プリセールスやPMへ進む
技術だけでなく、人と話すことや提案が得意なら、プリセールスやPMへ進むのもおすすめです。
特にネットワークエンジニアは、顧客に分かりやすく説明できる人が少ないため、プリセールスやPMに進むと市場価値が上がりやすいです。
関連記事:
プリセールスの年収は高い?実体験をもとに解説
よくある質問
SESは本当にブラックですか?
すべてのSESがブラックではありません。
ただし、案件内容、会社のフォロー体制、評価制度によって大きく差があります。
特に、案件を選べない、単価が見えない、フォローがない会社は注意が必要です。
未経験でSESに入るのはありですか?
未経験からIT業界に入る入口としては、SESも選択肢になります。
ただし、入社前に「どんな案件に入れるのか」「研修はあるのか」「キャリアアップできるのか」は必ず確認した方が良いです。
SESから大手企業へ転職できますか?
可能です。
ただし、SESで何を経験したかが重要です。
運用監視だけではなく、構築、設計、顧客折衝、PMに近い経験があると転職しやすくなります。
SESからフリーランスになれますか?
なれます。
ただし、運用だけの経験では案件の選択肢が限られることがあります。
フリーランスを目指すなら、設計・構築・PM・顧客対応の経験を積んでからの方が有利です。
SESを辞めるタイミングはいつですか?
今の案件で成長が止まっていると感じたときです。
具体的には、
- 同じ作業を何年も続けている
- 年収が上がらない
- 設計・構築に進めない
- 会社が相談に乗ってくれない
- 職務経歴書に書ける実績が増えていない
この状態なら、転職や派遣、フリーランスなど次の選択肢を考えても良いと思います。
まとめ:SESはゴールではなく通過点として考える
SESはやめとけと言われる理由は確かにあります。
- 案件ガチャがある
- 客先常駐が合わない人にはつらい
- 給料が上がりにくいことがある
- スキルが偏る
- 帰属意識が薄くなる
- 待機リスクがある
- 将来のキャリアが見えにくい
ただし、SESそのものが絶対に悪いわけではありません。
大事なのは、SESで何を経験し、次にどう動くかです。
運用から構築へ。
構築から設計へ。
設計からPMやプリセールスへ。
そして、派遣、フリーランス、ITコンサルへ。
このようにキャリアを広げていけば、年収も働き方も大きく変えられます。
私自身も、最初から高年収だったわけではありません。
年収450万〜500万円の会社員から、派遣、フリーランス、PM、ITコンサルへと経験を広げることで、年収1,000万円超まで到達しました。
だからこそ、SESで悩んでいる人に伝えたいのは、
SESをゴールにしないこと。
次のキャリアへ進むための経験を積むこと。
この2つです。